今回のお話は、農地の片隅にある雑木林の話だ。これがまた、なんというか、長年の怠惰の記念碑みたいなもので、伸び放題伸びきっちゃって、まるで緑の壁のようなのだ。
一番デカい奴ときたら、なんと高さが15m以上。 もう、これは木じゃなくて「そびえ立つ厄介」ですよ。
そして、このそびえ立つ厄介が何をしているかというと、大切な栗の木に降り注ぐべき命の太陽光を、これでもかと遮っているわけだ。これはもう、農業にとって本質的な問題なのである。
そんな腹立たしい雑木林をどうにかせんとな、という話を、前回うちの収穫を手伝ってくれた「日本笑顔プロジェクト」の人たちに漏らしたら、彼らときたら、「おお、それなら今度は伐採で伺いましょう!」ときた。
日程は12月2日から4日の三日間。
本当は、ついでに栗の木の剪定も混ぜ込もう、なんて呑気なこと考えていたのだが、さすがに自然は甘くない。
当日ときたら、雨と雪がシャラシャラと降ってきて、剪定はあっさり中止。まあ、そりゃそうだ、あんな天候で強行できるほど果樹の剪定は甘くない。
そして、3日目にはさらに心強い助っ人が登場した。遠く福井から、現役の消防士の方々が4名も来てくれたのだ。
笑顔プロジェクトの面々も福井の消防士さんたちも、もうね、技術の塊ですよ。
高い木を安全に倒すためのロープワーク、チェーンソーの唸り、そして何より危険を予防・予知する意識の高さ。「スキルの重要性」と「チームワークの重要性」を、改めて皮膚の表面から感じさせられたね。
終日、無事故! これはもう、プロの仕事ですよ。拍手喝采!
しかし、忘れてはいけないのが、手元作業を担ってくれた農業ボランティアの皆さんだ。

今回は募集をかけたら、本当に多くの人が集まってくれた。初日は気温が18℃と、まるで春のような陽気で「こりゃ楽勝!」なんて思ったのも束の間、翌日ときたら、気温は2℃まで急降下。おまけに西風が10メートル以上ビュービュー吹き荒れるという、なんというか、「試練」と呼ぶにふさわしい悪天候に突入したのだ。
しかし、このボランティアの方々がまたよく働く! 過酷な環境の中で、切り倒された枝や玉切りにされた木々をを運び出し一生懸命に活動してくれた。
一方、日本笑顔プロジェクトと福井の消防士ときたら、極寒? 西風? 何それ? と言わんばかりの活気あふれる様子。彼らの周りだけ、なんか南国仕様のバリアでも張っているんじゃないか、と疑いたくなるほどだ。

この三日間で、あの鬱蒼とした雑木林は見事に整理され、空が、そして太陽が、久々に農地に顔を出した。これで来年の栗は、今年以上にきっと喜んでくれるだろう。